雇用関係の助成金については、受給要件についての一部が共通化されています。

各助成金ごとに設定されている個別要件も満たす必要がありますが、すべての雇用関係の助成金について、共通化されている一部要件を一緒に見ていきましょう!

 

受給対象となる事業主は?

雇用保険適用事業所の事業主

雇用関係の助成金は、会社が支払っている「雇用保険料」の一部が財源となっています。

ですので、雇用保険料(労働保険料)を支払っている会社であれば個人事業主や法人、従業員数などに関わらず助成金を受けることが出来ます。

 

申請期間内に申請を行う事業主

雇用関係の助成金の申請期間は、原則として、申請が可能となった日から2カ月以内となっています。

また、雇用関係の助成金の財源は雇用保険料ですから、助成金の対象事業主数は国の予算額に制約されるため、申請期間中であっても受付を締め切る場合もあります。

 

支給のための審査に協力する事業主

助成金の申請後や、支給決定後に、実地調査がある場合があります。

実地調査については、出勤簿、賃金台帳などの支給要件に必要な書類の確認や、従業員へのヒアリングなどを行います。

実地調査を拒否する場合は、助成金が不支給となってしまいますので、実地調査の依頼があった場合は、適切に対応をしましょう。

また、都道府県労働局に提出した支給申請や添付書類の写しなどは、必ず、支給決定時から5年間は保管しておきましょう。

 

助成金を受給できないケースは?

雇用保険適用事業所の事業主であっても、次の場合は、助成金を受給することができません。

  1. 2019年4月1日以降に雇用関係の助成金を申請し、不正受給による不支給決定または支給決定の取り消しを受けた場合、その日から5年を経過していない。(※5年経過した場合でも、不正受給による請求金を納付していない事業主は、納付まで申請ができません。)
  2. 2019年4月1日以降に申請した雇用関係の助成金について、申請事業主の役員等に、他の事業主の役員等として不正受給に関与した役員等がいる場合。
  3. 支給申請した年度の前年度より前のいずれかの年度の労働保険料を納付していない場合。(※支給申請日の翌日から起算して、2カ月以内に納付を行った事業主を除く)
  4. 支給申請日の前日から過去1年間に、労働関係諸法令の違反があった場合。
  5. 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業またはこれらの営業の一部を受託する営業を行なう場合。(※接待業務等に従事していない労働者雇入れの助成金については、認められることがあります。)
  6. 事業主または事業主等の役員等が、暴力団と関わりのある場合。
  7. 事業主または事業主の役員等が、破壊活動防止法4条に規定する暴力主義的破壊活動を行った、または、行う恐れのある団体に属している場合。
  8. 支給申請日または支給決定日の時点で倒産している場合。
  9. 不正受給が発覚した際に、都道府県労働局等が実施す事業主名および役員名(不正受給に関与した役員に限る)等の公表について、あらかじめ承諾していない場合。

 

不正受給をするとどうなる?

不正受給とは、「偽り、その他の不正行為により、本来受けることのできない助成金の支給を受け、または、受けようとした場合」をいいます。

具体的には、

  • 従業員を雇っていないのに、雇入れてるとして申請をした。
  • すでに雇用してる従業員に対して、ハローワークからの紹介状を交付してもらうよう指示し、申請した。
  • 従業員に対して、訓練(休業)を行っていないのに、行ったこととして申請をした。
  • 出勤簿や賃金台帳を偽造し、申請をした。

このように、事例は様々です。

事業主が、助成金制度をよく理解しないまま不正受給を行った場合も、処分の対象となるため、注意が必要です。

 

不正受給を行ってしまった事業主は、助成金の返還を求められ、さらに、原則、事業主名が公表されることとなっています。

  1. 支給前に不正受給をしようとした場合・・・不支給となります。処分決定から5年間は、雇用関係の助成金を受けることが出来ません。
  2. 支給後に不正受給が発覚した場合・・・請求金の納付を求められます。処分決定から5年間は、雇用関係の助成金を受けることが出来ません。
  3. 不正の内容が悪質な場合・・・不正内容によっては、不正受給をした事業主が刑事告発される場合があります。

 

中小企業の範囲は?

助成金を申請する際に、事業主が大企業か中小企業かで、支給率や支給額が異なる場合があります。

企業規模については、「①業種 ②資本金の額、出資の総額 ③常時雇用する従業員数」で判断されます。

ただし、一部の助成金については、企業規模の判断が若干異なることもありますので、実際の申請の際には必ずご確認ください。

 

「雇用関係の助成金での中小企業の範囲」

業種 常時雇用する従業員数   資本金・出資の総額
小売業 50人以下 または 5000万円以下
サービス業 100人以下 5000万円以下
卸売業 100人以下 1億円以下
その他の業種 300人以下 3億円以下

 

生産性要件とは?

事業所における「生産性向上の取り組み」を支援するために、雇用関係の助成金を受給する事業主が、次の(1)と(2)を満たしている場合には、助成金の増額等があります。

(1)直近会計年度の「生産性」が6%以上伸びていること

助成金の支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、その3年度前と比較して、6%以上伸びていることが必要です。

※ただし、生産性の向上が1%以上6%未満の場合は、金融機関から一定の「事業性評価」を得てる場合に限り認められます。

 

【「生産性」とは?】

「生産性」=(営業利益 + 人件費 + 減価償却費 + 動産・不動産賃借料 + 租税公課) ÷ 雇用保険被保険者数

 

(2)(1)の算定対象期間中に、解雇等をしていないこと

(1)の算定対象となった期間(直近年度および当該会計年度から3年前の期間)について、その雇用する雇用保険被保険者(短期雇用特例被保険者および日雇労働被保険者を除く)を、事業主の都合によって解雇等(退職勧奨を含む)をしていないことが必要です。

 

まとめ

いかがでしたか?

以上が、雇用関係の助成金で共通化されている受給要件です。

 

「各助成金ごとに設定されている個別要件」も同時に満たす必要がありますので、実際に、支給申請を行う場合には、各助成金ごとの要件も、必ず確認するようにしましょう!

 

 

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