この「採用のコツシリーズ」のブログでは選考方法まで説明しましたが、今回特別に顧問契約先へもアドバイスしている「求人票の書き方」に関するコツを大公開します!
求人票=広告チラシである。その理由は?
「求人票を出しても人が来ない」と悩む経営者は多いと思います。
その原因はどこにあるか考えても、意外と出てこないのは「求人票の内容」。
求人票は会社の情報を載せるだけ、という認識は間違いです!
求職者は会社の情報を求人票から得るのに、大半の求人票は「求職者が知りたい情報」が載っていません。知りたい情報が載っていない求人票はスルーされてしまいます。
「見てもらえる求人票」を出さなければ意味がないのです。つまり、広告チラシと同じ、見てもらうための工夫が必要なのです。
求人票を書く前に、知っておくべきポイント
1.余白は目いっぱい使う
余白の多いスカスカの求人票と、びっしり書かれた求人票、あなただったらどちらの会社の求人票に興味を持ちますか?
これから自分が働くかもしれない会社について、より多くのことを知りたいと思うのは当然です。
限られたスペースは目いっぱい使って、より多くの会社情報を載せることを心がけましょう。
2.伝わりやすい表現にする
業界用語や専門用語はなるべく使わず、分かりやすい表現にしましょう。
専門性の高い人材を採用するならいいのですが、伸びしろのある人材や異業種からの人材からの応募を増やすためにも、具体的かつ分かりやすい言葉を使うことが大切です。
3.メリットが分かる言葉を散りばめる
求人検索をする際に「キーワード検索」から仕事を探す人も多いです。
「在宅勤務」「パソコン貸与」「駅から徒歩圏内」など、求職者にとってメリットを感じられる言葉を求人票の各項目に散りばめることで、検索ヒットする確率も上がります。
4.(復習)欲しい人材に向けて自社の魅力をアピールすることを意識して作成する
これまでのブログで、欲しい人材の人物像を明確にし(リンク)、欲しい人材へアピールするための自社の魅力を洗い出しました(リンク)。
広告チラシと同様、来てほしい人に向けて自社の魅力をアピールすることで、自社の魅力を理解・共感してもらった応募者に入社してもらえるのです。
これらを整理し、欲しい人材に興味を持ってもらえる自社の魅力を多く盛り込みましょう。
そうすることで、早期離職の防止、長く活躍してもらえる可能性もグンと高まります。
応募者に響く求人票の書き方
求人票に書く項目は多いですが、ただ「空白を埋める」だけでは意味がありません。
これから「見てもらえる求人票」にするヒントをお伝えしていきます。
「事業内容」を記載する場合は、安心・信用を与えましょう
事業内容には、経営方針や業績、教育訓練制度、職場の雰囲気、会社HPのURLなどを記載します。
信頼できそうな会社だと思ってもらえるように事業内容を詳細に伝えることがポイントです。
経営層はどんな人か、お客様に支持されているところなども伝えれば、より信用度が上がるでしょう。
「会社の特徴」を記載する場合は、親近感と将来性を伝えましょう
会社の特徴は、主な業務内容だけを記載しては、なかなか理解してもらえないかもしれません。
自社の雰囲気や仕事内容などがイメージできるよう、具体的に、働いているイメージがわくような記載を工夫しましょう。
企業理念やビジョンも掲載してください。理念やビジョンは重要な入社動機になります。
画像情報は積極的に掲載しましょう
施設の外観、内観、職場などの写真を掲載すれば、職場の雰囲気が具体的にイメージすることができます。
求人サイトなど様々な媒体で活用できますので、ぜひ会社の写真を活用しましょう。
職種は最重要項目。興味を持ってもらうよう詳しく記述しましょう
スマホなどで求人を検索すると、一番上に職種欄が表示されます。
一目でどんな仕事なのか伝わるよう、具体的に詳しく書きましょう。
仕事内容は具体的に・やりがいを感じられるように記載しましょう
例えば営業職を募集する場合、「取引先への訪問営業」だけではイメージしづらいですよね。
より具体的な仕事内容を記載することで、応募者は募集している仕事内容を理解することができます。
加えて、仕事内容に関する自社の魅力を記載し、やりがいはどんなところにあるかを伝えられれば、応募者は具体的に働くイメージがわき、興味を持ってもらえる可能性が高まります。
また、「入社後に研修で業務に必要なスキルを身に着けていただきます」「はじめは先輩社員のサポートについていただき、仕事を覚えたら1人で担当していただきます」など、入社後業務に就く前に何かしらのサポートがあれば具体的に記載することで、応募者の不安が解消されるでしょう。
雇用形態・雇用期間
正社員を採用したいけど、最初から正社員にするにはリスクがあると感じる場合、「有期契約社員」で採用し、正社員へ転換する方法もあります。
その場合は、「正社員転換制度あり」と忘れずに記載しましょう。実績があれば必ず追加してください。
正社員転換制度があることで、応募者は安心して応募することができるからです。
2023年2月現在、有期契約社員が正社員転換すると助成金がもらえる制度もあります。(諸条件あり)
助成金について興味がありましたら弊所へお問い合わせください。
雇用期間については、「1年」で構いません。契約更新の可能性については、「原則更新」とすると無期雇用と同じとみなされるため、「更新の可能性あり」と設定しましょう。そうすることで、更新のたびに労働条件を見直すことができるメリットがあります。
更新の条件は「本人の職務能力、勤務態度、健康状態、会社の経営状態などにより判断」とするのがいいでしょう。
性別や年齢は募集要件にしてはいけません!
募集・採用時に男女どちらかを優先したり、男女で異なる求人条件を設けたり、年齢を理由に採否を決定する行為は禁じられています。
ただし、以下のような場合には年齢制限をすることが可能です。
(1)65歳を定年とする企業において、64歳以下の人に限定して期間の定めなく募集する場合など定年年齢を上限とする場合
(2)18歳以下は働いてはいけない危険有害業務など、法律による年齢制限がある場合
(3)長期勤務を前提としたキャリア形成目的で若年層を期間の定めなく募集する場合
(4)技能やノウハウ継承のため、特定職種の特定年齢層を対象に、期間の定めなく募集する場合
(5)60歳以上の高年齢層を対象とする場合や、国が実施している特定年齢層の雇用促進施策の対象となる場合
このほか例外として、就職氷河期世代(35~54歳)の不安定就労者・無業者に限定した募集や採用は可能となっています。
特記事項など自由記載欄がある場合は、自社の魅力を目一杯伝えましょう
特記事項欄は会社の独自性がはっきり出ます。空白にせず、自社の魅力を伝えきって応募者に「この会社で働きたい!」と思ってもらいましょう!
ここには、求人票の項目に書ききれなかった賃金や勤務時間に関する補足や福利厚生があれば漏れなく記載します。
育休や介護休職取得者がいれば実績を、いなくても制度があれば両立できる環境をアピールすることもできます。子供が急病でも休みが取りやすい、研修制度が充実、会社の費用でオンライン研修に参加できるなど、上記で書ききれなかった「求める人物像が興味をひきそうな自社の魅力」を書けるだけ書きましょう。
入社してほしい人へ伝えたいメッセージがあれば記載するのもいいですね。
賃金欄には手当などももれなく記載しましょう
基本的な金額だけでなく、諸手当があればすべて記載します。
また、昇給のタイミングが決まっていれば記載するといいでしょう。
(例)入社後半年で、職務能力、資格、勤務態度に応じて昇給をおこないます。等
書いてはいけない!NGワード
求人票に書いてあると応募者が逃げていくNGワードがあります。
<NGワード>
「急募」―急いで募集している=求人側が困っている、ということなので、求職者は「この会社はいつでも入れる、後回しにしよう」という思考になります。
「(契)」「契約社員」―目立つ箇所にわざわざ「契約社員である」ことを強調するメリットはありません。応募者にとっては「正社員より労働条件が悪い」というイメージを持つため、契約社員でも正社員と同じ待遇であることや、正社員転換制度があり実績もあるなどアピールすると有効です。
「誰でもできる仕事」―誰でもできる簡単な仕事では、誇りをもって仕事ができません。今いる社員もやる気をなくしてしまうため要注意です。
「直接問い合わせはご遠慮ください」―採用側は1日でも早く求職者とコンタクトを取るべきですので、担当者に直接問い合わせができるようにしておきましょう。
最後に
求人票は、求職者に向けての広告チラシです。
求職者に「この会社で働きたい」と思われるような工夫が必要です。
事務的に書かれた求人票が多い中、会社の魅力がアピールされ、やりがいが感じられそうな仕事内容が書かれた求人票は求職者の目に留まりやすく、欲しい人材に近い応募者数も増えることが見込めます。
また、求人票の内容は今働いている従業員にも少なからず影響があります。
自分が働いている会社の魅力が言語化されることで、改めて自社や職場への愛着心や忠誠心が高まり、業務に一層前向きに取り組む可能性もあるのです。
今働いている従業員も、これから入ってくる未来の従業員も、自分が働く会社に誇りをもつことで離職防止や生産性向上に繋がります。
自社の魅力をどんどん発信していき、他社と差がつく求人票にして採用活動を成功させましょう。
次回はいよいよ書類選考方法について(リンク)説明していきます。
(採用のコツシリーズ)
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